8月、夏の3連休。
クーラーのないアパートは限界の暑さで、
朝からアイスを3本も食べてしまった。
「休みの日は何してるの?」 とよく聞かれるけど
富士吉田市らしい休日の過ごし方はほとんどしてない。
外には自然がいっぱいあるし、外で遊ぶ方が健全なんだろうけどな。
何にもする気力がおきなくて、本棚を整理してたら、
オレンジのペンで“pool side days”と書かれたDVD-Rを見つけて、
レコーダーに入れてみた。
いつの映画だろう。
海辺の別荘に向かう車の中。
母親の恋人に「お前は3点だ」と言われて、イヤフォンで耳をふさぐ。
さえない男の子・ダンカンの最悪の夏休みがはじまった。
シチュエーションは夏の定番青春映画という感じだったけど、
それが退屈な夏にはちょうどいい気分だった。
ダンカンはウォーターパークでアルバイトをはじめて、
そこで働く人たちのジョークばかりの自由な温かさに出会い、
少しづつ変わっていく。
(そうだよなー。10代に出会う大人の影響力って友だちや家族よりも重要だよな。ふむふむ…)
そして、ラストシーン。
急に帰らなくちゃいけなくなってしまった車内から見つめるウォーターパーク。
ガソリンスタンドで給油中に、「やっぱり、さようならを言わなくちゃ!」と
車から飛び出し、ウォーターパークに駆け込むダンカン。
(うわあー。こういうのすぐにぐっと来てしまう…良い映画じゃないか…)
画面から溢れるオレンジがかった夏の日差しにすっかりやられて、
もう1本アイスを食べながら、パソコンを開いた。
マウントビューのアパートの窓から見える雲にも、オレンジが混ざってる。
富士急行の走る音。今日も遅い。
誰かに話すほどでもない富士吉田の休日。