コラム「ふじよしだ移住のいろは」では、移住希望の方にむけて、住んでいないと分からない移住する前に知っておきたい富士吉田市のくらしのあれこれを紹介していきます。
“知ってるかい? 無尽会”
こんにちは! 〈you FUJIYOSHIDA〉編集室の渡邊麗桜奈です。
みなさん、「無尽会(むじんかい)」って知っていますか? 文字からだけでは想像ができないその言葉。今回は、その「無尽会」についてご紹介します。地元の人と仲を深める機会として大きな役割を果たす会ですから、ふじよしだ移住を考えている方にご一読いただきたい!
「無尽会」とは?
山梨県には古くから「無尽」というコミュニティが存在します。冠婚葬祭やまとまったお金が必要な時に、コミュニティ内で助け合うという慣習です。その無尽のメンバーで月1ペースで定期的に集まる食事会は「無尽会(むじんかい)」と呼ばれています。しかし、ただ集まるだけではなく、食事会の中で会計係が食事代とは別に「積み立て金(つみたてきん)」を徴収します。徴収された一年分の貯金を、誰か一人がお金を必要とした時にメンバーで話し合って崩し、決まった金額を預金口座から引き落として渡します。一年間貯金したお金を一気に受け渡すわけですから、無尽というコミュニティの中で信頼関係を築くためには、定期的に食事会を開いて談笑したり、近況報告をするなどしてコミュニケーションをとることが必要なわけなのです。
わたしの祖母は、「無尽会」のことを「積み立て」と呼んでいます(「今夜は積み立てに行ってくるね〜」という感じで使います)。また、近所のマダムは「貯金会」とも呼んでいました。最近では、貯まったお金を年末や年度末の旅行費に当てる「無尽会」が多いようです。頑張ってみんなで貯めたお金をパーっと使い込むわけです。それがまた楽しいこと! 信頼したお金を貯金し合い、1年間貯めたお金で旅行に行って思い出を作り、帰ってきて最初の「無尽会」でお酒を飲みながら思い出を語り合う。山梨県で見られる、独特のコミュニケーションツールなんです。
まとめ
・移住者と地元の人とがつながる場になる!
・移住者が開催すると、新しいスタイルが生まれるかもしれない
・今はコロナで飲み会や食事会が開けないが、落ち着いたらぜひ開いてみよう。
今回は、山梨県特有のコミュニケーションツール「無尽会」についてご紹介しました。
<you FUJIYOSHIDA>編集室