皆さんこんにちは!you FUJIYOSHIDA編集室です!
本日も2022年11月より富士吉田市で行われた「地元ライター講座」の際に参加者の皆さんが執筆した取材記事を掲載いたします。
毎日1記事ずつ掲載していきますので最後までどうぞお楽しみください。
※本記事は、You FUJIYOSHIDAを運営するふじよしだ定住促進センターが主催する「地元ライター講座」に参加した富士吉田市民のみなさんが執筆した記事になります。
自己紹介
はじめまして。人間大好き、元介護職の天野瀬菜です。私はお酒が飲めませんが、お酒を飲んで陽気になっている人を見るのが大好きで、以前から富士吉田市内にある“西裏”という名の飲み屋街には興味がありました。出身は隣の村の忍野村で、足を運ぶことが少ないため、あまり行ったことがありません。
そんな西裏初心者な私が、西裏について調べる機会をいただいたので、この記事では私の西裏への印象と、インタビューをしてみて知ったことなどを書いています。記事を読んで、みなさんが少しでも「西裏に行ってみたいな」と思ってもらえたら幸いです。
治安が悪いイメージから、女性も気軽に入れる場所へ。西裏の変化とは
富士吉田市、西裏地区はひと昔前まで、飲食店や娯楽が栄える場所でした。
どのくらい栄えていたかというと、その当時は、すれ違う人の肩と肩がぶつかるほど多くの人で賑わっていた。多い時には映画館が6個もあり、スナック、ラーメン屋、すし屋、カフェなど、なんでもあったため、地元の人は「飲み屋といえば“西裏”!」「遊びにいくなら“西裏”!」と言うほどだった。
現在はというと、西裏に足を運ぶのは、地元の常連客や、昭和レトロの街並みに惹かれて来る観光客がほとんど。昼間は近所のお年寄りが散歩をしたり、ランチやカフェでおしゃべりを楽しむ人で賑わう閑静でゆっくりとした時間が流れる街、一方で夜になると明るいライトがついたお店に若い人たちの楽しんでいる姿が見える賑やかな街。昼間と夜で表情が変わる街は、あまりないのではないか。
飲み屋街なだけあり、ほんの少し前までは「酔っ払いのおじさんが多い」「女性だけでは治安が悪くて行けない」などと、あまりいい印象を持たれなかった西裏だが、最近は女性だけが歩いている姿や、女子会を行っている光景を多く見かけるようになった変化も。
では、ひと昔前の治安が悪いイメージだった西裏と現在の女性が行きやすい西裏には、どのような変化があったのか。「西裏を以前のように活気のある場所に盛り上げたい」と活動をしている、小林純さんに話を聞いた。
西裏に関わるきっかけは、ふじよしだ定住促進センターのスタッフになったこと
小林純さんは、富士吉田市の2つお隣のまち・笛吹(ふえふき)市の出身。もともとお酒が大好きだという小林さんは、狭く小さなエリアで完結し、飲屋街の人情味に触れられる横丁が大好き。飲み屋の店主と話せば、“そのまちらしい文化” に刺激を受けることもあり、疲れた時には癒される空間だったという。どんなときも刺激や癒し、活力をくれた飲み屋街は小林さんにとって心の拠り所だったのだ。
一度は就職で都内にでいた小林さんが、西裏と出会ったのは、Uターンで地元に帰ってきた後のこと。都内での経験を活かして、イベントの企画・運営を趣味で行っていた小林さんは、その時に出会った知人の紹介で、富士吉田市でまちづくりを行う「一般財団法人ふじよしだ定住促進センター」のスタッフとして働くことに。
「ふじよしだ定住促進センターのスタッフになって初めて西裏を知ったんですよ。富士吉田市にこんな昭和レトロな雰囲気をそのまま残した飲み屋街があったのかと、大きな衝撃を受けましたね」そう笑いながら話す小林さんは、西裏を見た瞬間、あっという間に“西裏ファン”になったという。
ここから小林さんの西裏活性化プロジェクトが始動していく。とはいえ、活動を始めた頃は批判も多く、また、慣れない店舗運営などでうまくいかない日々が続いた。それでもつらい時に助けてもらった飲屋街に、“恩返しをしたい”という思いがあった小林さんは、一歩一歩地道に活動を進めていく。すると、少しずつお店の方々からの協力も得られるようになり、一緒に走ってくれる仲間が増えていった。
プロジェクト始動当初は、空き店舗ばかりだった場所も、今では全てお店が入り、当初から「女性の方でも気軽に入れる場所にしたい」と考えていた小林さんの努力の甲斐もあり、イタリアンレストランの開店をきっかけに、女性客が多くみられるようになった。活動を始める前と比べると、大きな変化が起きているのは、言うまでもないだろう。
これからはより一層イベントやお祭りを企画し、西裏をお店の人と一緒に盛り上げたい
とはいえ、小林さんの挑戦は始まったばかり。今後も「西裏に来たことのない方が足を運んでくれるような、イベントの企画・運営をしていきたい」と張り切っている小林さん。
そのなかでも特に、今、意識していることは、“お店の方たちが関わる接点づくり”ということだ。意外にもお店同士の交流は一部分だけ。将来的には、困ったことがあったら助け合う関係性を作りたいという。
だからこそ、今後小林さんが企画するイベントやお祭りの一番の目的は、「お店の人たち同士がお互いの“顔”を知ること」。活動を始めたばかりの頃に比べ、大きな変化を起こせてきているからこそ、新しく芽生えたこれからの目標だ。
現在、西裏地区には100店舗近くのお店がある。チェーン店はなく、小さいお店が多いこと、店主自らが店に立っていることが大きな特徴だ。客層の8割は地元の常連客で、残りの2割は観光客だという。常連客が多い飲み屋街に、初めて行くのは誰しも気が引けるだろう。しかし、人情味が色濃く残っている、そんなアットホームな雰囲気に惹かれてしまうのも新世界乾杯通りの魅力ではないだろうか。西裏初心者の私も、実際にお店に足を運んでみると、きれいで入りやすい雰囲気のお店が多い。暗い、怖いという印象を持っていたが、意外にも女性客が多いことに驚いた。
常連客の多さに最初は行きづらさを感じるかもしれませんが、ホームページにはオススメのお店も載っています。運がよければ小林さんにも会えるかも?ぜひお気に入りのお店を見つけていただきたいです。ぜひ一度来てみてください。
さあ、あなたも“西裏ファン”になってみませんか?
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新世界乾杯通り|Shinsekai kanpai street
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