DESIGN

片岡 美央

2020.08.19

デザインやバンドの雑談02〈IIYU TEXTILE〉のこと

富士吉田に初めてきたのは、今から3年前の今頃。

大学院で参加した『富士山テキスタイルプロジェクト』に参加したことがきっかけでした。

私が通っていた東京造形大学テキスタイルデザイン専攻の教授であり、スーパーテキスタイルデザイナーでもある鈴木マサル先生率いる産学協同開発プロジェクトで、2020年でなんと12年目。歴代にはヒット商品を生み出した先輩や、卒業してからも企業のなかで商品開発をされている方もいたりと、機屋さんと鈴木マサル先生の絆も深く、富士吉田・西桂織物産地に名を刻むプロジェクトとなっています。

このプロジェクトは学生ひとりに機屋さん一社が就き、1年かけて生地の開発から製品に至るまでを行うというもので、その間、学生は富士吉田市に何度も通いながら、吉田うどんをご馳走になったりもして、打ち合わせを重ねていきます。

私は大学院2年間、「金襴緞子(きんらんどんす)」と呼ばれる和雑貨や雛人形の生地等を製造する(有)光織物さんとタックを組みました。

担当してくださるのは専務の加々美拓也さん。噂で“ヤンキー(笑)”ときいていたけど、初対面の印象は「本当だ…ヤンキーだ…」でした(笑)。

ヤンキーといってもビジュアルだけで、このプロジェクトの発起人でもあり、熱いハートを持った4児の父の顔も持つとってもやさしい機屋さんです。

そんな拓也さんと進めることになったのが、テキスタイルブランド〈IIYU TEXTILE〉。富士山から連想する「銭湯」をテーマにしたブランドです。

当時、テキスタイルを学んでいながらも、織物にまったく詳しくなかった私は、富士吉田→富士山→銭湯だ!!くらいの単純な連想でコンセプトを決めました(笑)。

単純と言いつつも、当時はゆるいサブカルチャーを発信するスポットとして、アーティストが銭湯で演奏をするイベントや銭湯グッズを集めたイベントが行われていたし、海外観光客のディープスポットとしても話題になっていたし、「銭湯」とテキスタイルを合わせたら、何かかわいいものが生まれてきそうな予感がありました。

そうして始まった “織物×銭湯” の商品開発。
恥ずかしながら、商品が出来上がるまでの過程をご紹介します。

最初の行き当たりばったりな提案。なぜか高評価でやる気満々になります。

しかし、織物のデザインとは…?と行き詰まる。織物にしては色数が多いデザイン。

1年目の完成品。2年目にブラッシュアップをして行きます。

富士吉田で行われた3年目の『ハタオリマチフェスティバル』。おおよそ、現在のIIYUサコッシュに仕上がりました! 同時進行していたタイルの生地も。

どんな仕組みで動いてるのかもわからない織機から生まれる

まったく想像もつかない立体的な生地が、プロに縫製され製品になってしまう。

この頃の私は、自分の手以外で製品が出来上がる、学生生活では味わえないものづくりの面白さを知ってしまい、

どこか悪いことをしてハイになるような感情と似ている気持ちの高まり方をしていたように思います。

まだまだやれるかもな…にやにやにや…みたいな。

商品開発を進めながらも通った富士吉田の印象といえば、〈SARUYA〉やユースホステルに泊まる度に、先生たちも巻き込んで夜通しお酒を呑んだり、大富豪をしたり。ただただ最高に自由で楽しくて、行く度に思い出が積み重なっていくような場所でした。楽しかったなあ。

半年後に移住しているなんて思いもしなかったけど。
次回、「地域おこし協力隊になるまでの話」につづく…。

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片岡 美央

富士吉田市地域おこし協力隊 / 〈IIYU TEXTILE〉デザイナー
FUJIYOSHIDA PR WORKS〈GOOD OLD MARKET〉代表

東京造形大学・大学院でテキスタイルデザインを専攻し、主にプリントテキスタイルの製作活動を行う。その傍ら、音楽ユニットやケータリングユニットなど幅広いジャンルの活動を行う。大学院在学中に参加した「富士山テキスタイルプロジェクト」がきっかけで富士吉田市に訪れ、卒業とともに2019年春から地域おこし協力隊として移住。デザイン・音楽・アートの経験を生かした様々な創作活動を通して、地域の魅力発信を行なっている。

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