FUJIYOSHIDA DIARY MAGAZINE

教育

渡辺 紀子

2022.09.15

日々、富士吉田の高校生と。35「防災ガール」

昨年度、市内の高校での地域探究の授業で「防災」をテーマに活動した女の子がいました。

彼女はいつも静かに私の話を聞いて、わからないことがあれば聞きに来て「のりこさん、この言葉わかりづらいです。どういうことですか?」と私が作ったプリントについて気づきを教えてくれるめっちゃいい子です。

彼女の名前は、でじま。

私は「でじまちゃん」といつも読んでいます。

でじまちゃんは、総合的な探究の時間という授業で、授業の進行やプリント回収と次の時間の授業内容を決める係でした。

でじまちゃんのクラスでは、授業内で20人の生徒と、富士山の火山防災について調べ、内容をまとめて、小学生向けの「富士山火山カルタ」をつくりました。

授業内では、みんなで作ったカルタで遊ぶところまでだったのですが、でじまちゃんが一生懸命みんなのカルタをまとめたり、内容を考える姿をみて、ぜひこのカルタで小学生が楽しんでくれたらいいなと思い、でじまちゃんを〈かえる組〉にお誘いしました。

「のりこさんがそんなに言うならやりますよ〜」とちょっと照れながら〈かえる組〉に参加してくれ、授業内で作成した防災カルタを実際に小学生に授業するところを目標に進めました。

まずは、授業内で作った内容を見直し、内容やイラストが被っているもの、わかりづらい言葉などを変更しました。

「たしかこれを作ったこの子はこんなことを意識してたな…」

「このイラストわかりやすいんだよな…」

と一緒に作った仲間のことをちょっとずつ思い出すでじまちゃんの姿がすごく可愛くて、1枚1枚愛情を込めて作りました。

あらためて作ったカルタを、富士吉田市の富士山火山対策室の皆さんに添削・内容確認いただいて少しずつブラッシュアップ!

(火山対策室の皆さんからいただいた丁寧な添削。本当に感謝しかありません)

ついに完成!

そして、今年の7月に、市内の小学校にて、でじまちゃんが授業を実施しました。

限られた時間だったので、50音のカルタから厳選12枚に絞り、一枚ずつ解説しながら、伝えていきました。

学校ではあまり前に出て発言しないタイプだと話す、でじまちゃん。

この火山防災の授業で、学校の先生方や関係者からは「説明がとっても上手!先生が向いているよ!」と声をかけてもらっていました。

小学生たちも

「班ですごく盛り上がった。一つひとつ解説してくれてわかりやすかった」

「富士吉田市の防災アプリがあることを知らなかった」

「5年生の時も勉強したけれど全然知らんかった。もっと勉強したい。対策もしっかりしたい」

など、白熱しながら、防災についてしっかり学んでくれたようです。

そして、きっと一番勉強になったのは、でじまちゃん。

「防災の知識や情報は、かなり頻度で更新されていますね。きっと、新技術や研究でわかることもふえているんですね」

「この間テレビでこんな内容やっていたんですが、富士吉田は取り組んでいますか?」

「コンビニに行ったらこんな防災商品あったんです!」

いろんな防災情報をシェアしてくれて、私も防災力が上がりました。

でじまちゃんは高校3年生。

これからは進路に向かって、いろいろと頑張る時期のようです。

この活動も自分の糧にしつつ、将来に向かって全力で頑張ってほしいです!

でじまちゃんファイトーーーー!

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渡辺 紀子

特定非営利活動法人〈かえる舎〉スタッフ

山梨県南都留郡生まれ。東北芸術工科大学デザイン工学部卒業。卒業研究として、若者が地元を好きになるプログラムを実践的に研究し、2019年春に地元である富士吉田市の地域おこし協力隊に就任。小中高のキャリア教育や高校卒業後の自分らしい進路をみつけるプロジェクトを企画・運営。2020年に協力隊の任期満了とともに事業マネジメントで携わってきた〈かえる舎〉のスタッフとして参画。富士吉田市が大好き。

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