FUJIYOSHIDA DIARY MAGAZINE

土地・環境

you FUJIYOSHIDA 編集室

2022.02.24

「ふじよしだ移住のいろは」土地・環境|富士山と災害

コラム「ふじよしだ移住のいろは」では、移住希望の方にむけて、住んでいないと分からない移住する前に知っておきたい富士吉田市のくらしのあれこれを紹介していきます。

富士山と災害

 こんにちは! 〈you FUJIYOSHIDA〉編集室の渡邊穏海です。

日本は、「災害大国」と言われる国。どの地域も災害が起こるリスクを抱えています。
私たちの街富士吉田市の南側には富士山がドーンとそびえ立っており、土砂災害や富士山噴火が発生した際のリスクがあると言われています。今回は、もしかしたらこの街で起こるかもしれない災害とその対策について紹介していきます。

目次
・富士山は噴火する!?
・富士山の土砂災害、雪代(ゆきしろ)
・対策ツール
・まとめ

富士山は噴火する!?

イメージ:ハザード統合マップ, 山梨県ホームページ



 富士吉田市といえば、街を見下ろす日本一の山、富士山がある街。富士山特有の災害といえば、やはり噴火が気になるところ。最も新しい噴火は1707年に起こった宝永の大噴火ですが、この大噴火以降、富士山は噴火活動をしていません。しかし、実はまだ噴火する可能性のある活火山であるのは知っている人も多いハズ。そのため、気象庁をはじめとした研究機関によって、日々火山活動の観測が行われています。

 また、いつ起こるか分からない富士山の噴火に備え、国や県、消防などの機関が火山防災マップや火山ハザードマップを作成、配布しています。これらのマップには、富士山が噴火した際に生じる溶岩流や噴石、火山灰などの様々な危険度や、安全な避難ルートが記載されています。
平成16年6月に作成された「富士山ハザードマップ」は、近年新たな火口が発見されたことやシミュレーションの変更などによって令和3年3月に改定されました。

 火口範囲・溶岩・火砕流をはじめとした噴火現象を想定した各種ハザードマップは、富士吉田市役所のWebサイトよりご覧いただけます。
リンクはこちら

 噴火の対策では、一人一人が以下の対策を講じることが重要です。
・火山灰対策の眼鏡、マスク、長袖の服の用意
・非常用持ち出し袋(食料品、衣類、救急箱、ラジオなど)の用意
・周囲の人と避難場所、連絡手段の確認
下の二つは地震など他の災害に向けてすでに備えている方も多いかもしれませんが、噴火の対策でカギとなるのが火山灰への対策です。火山灰はものが燃えた時にできる灰とは全く異なり、細かなガラスや鉱物が多く含まれるので、多くの危険性をはらんでいます。目を傷つけたり、吸い込んでしまえば鼻や肺など呼吸器に影響を与えたりしてしまいます。また、機械に入り込んで壊してしまうこともあるため、噴火したら機械をラップで覆う、通気口などの隙間をテープで塞ぐなどの対策を講じることも必要です。

富士山の土砂災害、雪代(ゆきしろ)
 雪代とは、富士山に積もった雪が解けることで起きる土石流のことを指します。古くより、大量の雪解け水が周りの土砂を巻き込んで裾野へ押し寄せ、街の広範囲に被害を与えてきました。
 雪代の被害の歴史は古く、富士吉田市では「妙法寺記」に記された1545年に発生した雪代が最も古い記録として残されています。雪代が他の洪水とは違った大きな災害として地元の人たちに認知されていたことがわかるような記載から、古くから恐れられている災害であることがわかります。
 戦後の1961年の春に発生した雪代は、富士吉田市内各地で大きな被害を及ぼしました。大雨で水位の上がった河川に雪解け水が流れ込んだことにより、宮川などの大きな河川が溢れ、土砂が周囲の家屋に襲い掛かり、家屋130戸に甚大な被害が及びました(実は私の祖父がこの雪代を体験していて、川から流れてきた大木が橋を壊したといった被害や、残った土砂の片付けの大変さについてよく話してくれます…)。
 大規模な被害を防ぐために、近年では河川の整備が進んだほか、富士山から流出した土砂を抑える砂防施設が河川の上流に設置されているため、以前のように下流域で雪代による大きな被害が出ることは少なくなっています。しかし2021年3月におこった雪代では、富士スバルラインの4〜5合目の道路が被害を受けました。
 技術の革新によって治水工事が施されてきましたが、噴火や雪代などの自然災害が起こる可能性もあると知っておくこと、また災害が起こることを想定して、十分な備えをすることが大切です。

対策ツール
・「富士吉田市公式防災アプリ」
防災無線の情報や防災・防犯情報、災害情報などの更新。
携帯にインストールしておけば、平時だけでなく、緊急時も情報をキャッチできる。
地震時や富士山の噴火時に備えるため、防災訓練も実施し、日頃より「自分の身は自分で守る」ことの訓練を行っている。

・youtubeで知識をつける
富士山ハザードマップ改定作業で中心的役割を担った〈山梨県富士山科学研究所〉吉本 充宏主幹研究員が、富士山噴火に伴うさまざまな火山現象や避難のアドバイスなどを詳しく説明している。
山梨県公式YouTube(山梨チャンネル)
URL: https://youtu.be/xuy2A1503Lw

まとめ
 今回は台風や地震の際起こりうる土砂災害と、富士山に関連して起こる可能性がある「噴火」と「雪代」について紹介しました。
日本は世界と比べても災害が多い国で、どの街に住んでいても災害が起こすリスクを抱えているかと思います。富士吉田市は日本一の山が近くにあるからこそ、綺麗な水を飲めたり美味しい空気のなかで生活できるなど日々恩恵を受けられる環境にあります。しかしその反面、日頃から富士山が活火山であるということを意識し、災害時に向けた備えを十分にしておくことも大切です。公的機関から配布されているハザードマップを読んだり、避難グッズを備蓄し災害対策を行いながら、「ふじよしだ暮らし」を楽しんでいきましょう。

以上、「富士山と災害」についての記事でした。

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