FUJIYOSHIDA DIARY MAGAZINE

教育

大沼博之

2021.10.14

〈ウブントゥ〉園長の連載「子どもたちの未来を考える」02 -失敗したらおめでとう!-

前回は、ウブントゥで大事にしている
「子どもの可能性に蓋をしない」
ということについて少し書かせてもらいました。

今回は〈ウブントゥ〉で大切にしている
「やればできる!」「いいね!」について紹介します。

子どもたちは、日々の生活で
さまざまなものに興味をもち、
遊びを通して経験と体験を積み重ねます。

「なんで?」「どうして?」が生まれ、好奇心から
いろいろなことを「やってみよう!」という
思いを大きくしていきます。

そんな時に、子どもたちは
「どうやったらできるか?」を考えて挑戦します。

先に進むことを考える姿勢は、
そばで見ていてワクワクしてしまいます。

素直に「どうしたらできるのか?」を
考える子どもに対して、大人はどうでしょうか?

すべてではありませんが、
大人はさまざまな過去の経験・体験から、
「どうしたらできるのか?」よりも
「失敗しないようにするにはどうしたら良いのか?」を考えます。

「でも」「だって」「どうせ」を
大人が言葉にすれば、
子どもたちにどんな影響があるでしょうか?

実際に私も「保育園をつくりたい!」
という夢をもった時に、
「でも」「だって」「どうせ」が
頭の中にあり失敗を恐れていました。

そんな時にある方と出会い、
「夢は誰でも叶う!」と言っていて、

どうしてか? と訊ねると

「だって、できるまでやればいいだけだよ!」と
答えが返ってきました。

衝撃が走り、
その後から「どうやったらできるか?」
そして「できるまでやればいい」
という自分になれました。

「できる」か「できない」ではなく
「やる」か「やらない」だということ強く感じました。
子どもたちは遊びの中で、

マッチで薪に火をつける時には
お湯を沸かしてお茶を飲むことをイメージして挑戦し続ける。

トンボを捕まえたければ、
網でトンボを捕まえることをイメージして走り続ける。

〝しっかりとゴールをイメージして、
そこに向かって挑戦していること〟

を当たり前のように
毎日やっていることに気づかされました。

その時に誰と一緒にいるか、
誰に相談するか、
どんな声をかけてもらうか
で考え方が変わることにも気づきました。

〈ウブントゥ〉では、
子どもはもちろん、
先生たちも「やればできる!」を
常に大事にしています。

できない理由探しではなく、
どうやったらできるか? を見つけます。

何に対しても、まずは挑戦することが大事であり、
成功しても失敗しても「いいね!」で承認します。
失敗から学ぶこともたくさんあります。

失敗に恐れていたら、挑戦することすらできません。

挑戦する気持ちを大切にするために
失敗したらおめでとう! と声をかけています。

失敗したらおめでとう!

転んだら、
つまずいた丸太が危ないから
取り除くのではなく
なんで転んだか学び、
次は転ばないようにすることができる。

コップに水を入れる時に水をこぼしたら、
まだ無理だから誰かにやってもらうのではなく
どうしてこぼれたか考え、
次回はこぼれないように考えて水を入れます。

失敗をして大人から注意されたら
次の行動に進みづらくなってしまいます。

「失敗したらおめでとう」の言葉で、
失敗から学び、次にいかす思考が生まれる関わりを大切にしています。

「やればできる」「失敗したらおめでとう」の
言葉が行き交う〈ウブントゥ〉では、
日々たくさんの「いいね!」が溢れています!

子どもたち、先生たちが「いいね!」で
お互いを承認し合うことで、
明るく前向きな空気が生まれています。

結果が成功であれ失敗であれ、
たくさんの学びがあり、常に成長しています。

「やればできる!」と背中を押され
いいねと励まし合う中で過ごすこと

否定的な考えをたくさん受けること
では、どちらの環境に居たいでしょうか?

〈ウブントゥ〉では、
すべての先生たちが
一人ひとりの子どもの可能性を信じ、
蓋をしない事を常に意識して、
大事な子どもたちと過ごしています。

次回は食育について書いてみたいと思います。

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大沼博之

認定こども園・保育園〈ウブントゥ〉園長

1977年5月2日生まれ。
26歳のとき、自分の思いと現実の差を感じ、「子どもたちのために自分にできることを」と、サラリーマンをやめて保育資格を取得し現場に入る。2003年から〈ウブントゥ〉にて、保育園・学童保育・森のようちえんと年齢に合わせた園で、毎日の小さな積み重ねを大事にした保育をする。

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