令和元年(2019年)の春から連載している「この街の主役は、わたしたちだ」。富士吉田市で店を営むローカルピープルにとって、ふじよしだ暮らしとはどのようなものかーー。地元出身の大学生が話を伺ってきました。
富士吉田連載「この街の主役は、わたしたちだ」
“街をつくるのは、人だ”
富士山の麓、雪どけの澄んだ水に恵まれて、機織りの街として栄えてきた山梨県富士吉田市。この街には、富士山0合目へと続く商店通りを中心に、人々の暮らしと営みが広がっています。富士山を目指す人々の羽を休める宿場として、機織りを営む人々の社交場として、あらゆる物語の交差が生まれてきたこの街では、今でもずっと、あらゆる出会いが生まれています。だけど、だからこそ、新しく引き継がれていく場もあれば、なくなってしまう場もあります。
そこで0555編集部は本連載を通して、この街で「場を営み続けてきた人たち」や「これから場を生み出していく人たち」を、いつまでも色褪せることのない街の記憶として記録し、新たな営みが生まれるきっかけを紡いでいくことにしました。この街に広がる「どこにでもありそうで特別な笑顔」は、これからもこの街をつくる唯一の主役です。みんなに会いに、富士吉田市に遊びにきませんか?
#005では、
富士吉田市でゲストハウス〈HOSTEL SARUYA〉とアーティスト・イン・レジデンス〈Do-So〉を営む八木毅さんを紹介しています。
「富士吉田で4年、街を開いて風景をアップデートする宿店主」
富士吉田市の本町通り沿いとそのさらに奥に、ゲストハウス〈hostel & salon SARUYA〉とアーティスト・イン・レジデンス〈Dô-Sô(ドーソ)〉を運営する八木毅さん。やわらかな口調と実直なまなざしをもつ八木さんのルーツは、フランス留学で傾倒したアート、多様性を享受する異国の開らかれた文化を肌に感じてきたことにあります。
「例えば、街に滞在したアーティストや作家が、その街を題材に作品をつくったら、それが街の新しい文化になると思っていて。街の内外をつなぎ、新陳代謝を図り、文化が生まれる場を営んでいたい」ーーそんな想いを込めて、2つの場所を始めたことがひとつのきっかけとなり、今ではシャッター通りとも言われる本町通りで、商店街越しの富士山にシャッターを切る観光客が多く訪れるように。まず一歩、街を開いてみた八木さんのアプローチが、この街の未来にどんな風景を残すのか、これからがさらに楽しみです。
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人の歴史を知れば、その街が見えてくるかもしれません。
なお本連載のライターを務めるのは、都留文科大学の渡邊麗桜奈さん。
これまでに、〈ふじよしだ定住促進センター〉のインターンとして、
地域プロジェクトに携わりながら、写真撮影や企画運営を行い、
「この街の人のことを、地元を離れた友だちにも届けたい」
という想いで連載をスタートしました。
20代の目に映るこの街の魅力を、お届けしていきます。