令和元年(2019年)の春から連載している「この街の主役は、わたしたちだ」。富士吉田市で店を営むローカルピープルにとって、ふじよしだ暮らしとはどのようなものかーー。地元出身の大学生が話を伺ってきました。
富士吉田連載「この街の主役は、わたしたちだ」
“街をつくるのは、人だ”
富士山の麓、雪どけの澄んだ水に恵まれて、機織りの街として栄えてきた山梨県富士吉田市。この街には、富士山0合目へと続く商店通りを中心に、人々の暮らしと営みが広がっています。富士山を目指す人々の羽を休める宿場として、機織りを営む人々の社交場として、あらゆる物語の交差が生まれてきたこの街では、今でもずっと、あらゆる出会いが生まれています。だけど、だからこそ、新しく引き継がれていく場もあれば、なくなってしまう場もあります。
そこで0555編集部は本連載を通して、この街で「場を営み続けてきた人たち」や「これから場を生み出していく人たち」を、いつまでも色褪せることのない街の記憶として記録し、新たな営みが生まれるきっかけを紡いでいくことにしました。この街に広がる「どこにでもありそうで特別な笑顔」は、これからもこの街をつくる唯一の主役です。みんなに会いに、富士吉田市に遊びにきませんか?
#009では、
富士吉田市の景観の美しさに惹かれ、上海から日本へ移住しホステル〈1889〉をスタートさせた勝俣俊二さん、宥瑾(ヨウジン)さん夫妻を紹介しています。
「富士吉田市で1年、
“台湾のアパレルCEO” & “地元Uターン”を経て、富士山に魅了されたホステルオーナー」
「富士山へまっすぐ続く本町通りには、世界に誇る日本の景観がある」ーーそんな富士吉田市の風景に惹かれて、2018年8月に〈Hostel 1889〉をオープンさせたのが、勝俣俊二さん、宥瑾(ヨウジン)さん夫妻です。
アパレル会社の女性社長を勤めていた宥瑾さんと、長期滞在中だった俊二さんは、上海で出会い国際結婚。俊二さんの地元・富士吉田市へ訪れた時に、あまりの風景美しさに魅了された宥瑾さんが、ホステル開業を発案し、今に至ります。元・銀行の建物を、俊二さんが得意のDIYでリノベーション。「日本の風土を享受して、活気ある美しさで旅人を招きたくて」という思いから、ヒノキや金箔をあしらった空間に仕上げました。ちなみに、店名の「1889」は、台湾で縁起がいいとされている数字「8と9」から。
「富士吉田市は、飲食店もにぎやか。僕らの宿をきっかけに、この街でお店を始める人や移住する人の縁を、つないでいけたら嬉しいです」と俊二さん。異国の空気を感じて、地元の魅力を再発見した俊二さんと宥瑾さんは、富士吉田市の素晴らしさを世界に橋渡ししています。
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人の歴史を知れば、その街が見えてくるかもしれません。
なお本連載のライターを務めるのは、都留文科大学の渡邊麗桜奈さん。
これまでに、〈ふじよしだ定住促進センター〉のインターンとして、
地域プロジェクトに携わりながら、写真撮影や企画運営を行い、
「この街の人のことを、地元を離れた友だちにも届けたい」
という想いで連載をスタートしました。
20代の目に映るこの街の魅力を、お届けしていきます。