7月の富士吉田の景色
7月は、なんだか嬉しく、ワクワクしてくる季節です。
わたし自身が夏生まれなので、なじみ深い季節ということもありますが、地域としても7月1日には山開きがあり、富士山登山シーズンも到来(私は登山をしませんが)。
とても短い夏の始まりに、心高鳴る季節の到来です。
そんな7月は、富士吉田では紫陽花がとても綺麗に花開きます。
実家のある名古屋では、紫陽花の見ごろは6月ごろだったと思うので、標高が高く冷涼な富士吉田は、名古屋と比べると、1か月ほど時季が違うように思います。
自然を見ていると、気候や地域の特性の違いに気づかせてもらえるなぁと感じます。
また、7月のなかばには、私が毎年心待ちにしていることがあります。
それは、「はす池」と呼ばれる地域の公園、「明見湖公園」で、蓮の花が咲くのを見ること。
沼のなかから、スッとつぼみがまっすぐに立ち、その凛とした姿にうっとりしたり。
蓮の花びらが日光に透けて、池の中にあかりが灯るかのように見える情景は、まるで天国のようです。
何年か前から、この蓮を見るのが大好きになりました。私にとっては7月の欠かせないイベントとなっています。
また、家では庭のハーブたちが、お祭りのように次々と花を咲かせてくれました。
昨年は、花を咲かせなかったローマンカモミール。
今年はたくさんのつぼみをつけ、元気よく花を咲かせています。
この花の真ん中の黄色の部分に、とくに抗炎症作用や鎮静作用のある薬効成分があるので、この部分がこんもりしたときに、摘んでいます。
さわやかなリンゴのような、とってもいい香りがします。
このローマンカモミールは、よくハーブティーとして飲まれるジャーマンカモミールに比べて、お茶にすると苦いそうなので、飲む代わりに、乾燥させてから入浴剤としてお風呂に入れてみようと思っています。さわやかないい香りとともに、発汗作用もあり、お肌を鎮静し保湿してくれる入浴剤になってくれると思っています。
そして、昨年植えたレモンバームにも、ちいさな花があらわれました。
白くて清楚な花です。先月、染めたハーブでした。
そして、昨年植えたオレガノにも、ほんのり色づいた可愛いつぼみができ、ピンク色の花が咲き始めました。
こんな花が咲くなんて知らなかったので、つぼみと花を見つけたときは、宝物を見つけたような気持ちになりました。
昨年、苗を購入して植えたハーブたちが、なんとか越冬して今年も芽を出し、こうしてはじめてお花を咲かせてくれるのが、嬉しく感慨深いです。
夏は、ハーブにとっても最高の時期なんだなぁ、と思います。
7月の草木染め
今月は、かわいいお花を咲かせつつ、自由に伸びているオレガノを摘んで、染めてみました。
オレガノは、トマト料理と相性のよい、いい香りのハーブですが遡ると古代ギリシャ・ローマ時代から薬用・食用として愛されてきたハーブ。
古代エジプトでも、ミイラを作る際に使われていたそうです。
調べてみると、オレガノという名前の由来は、ギリシャ語で「山の喜び」という意味をもつ言葉だと知りました。
他にも、昔から結婚式の花冠に編みこまれるなど、古代から「幸福のシンボル」として扱われてきたそうです。
そんなフレッシュなオレガノを庭で摘み、お湯を注いで蒸らすだけのハーブティーを飲んでみると、少し塩分のようなものを感じる、お腹がすいてくるような、元気の出る味がします。
成分を調べてみると、カルシウムや葉酸が豊富で、ミネラルが豊富とのこと。
またお腹が空いてくるのも、消化促進効果があるからなんだとか。
ちなみに消化を良くしてもらうには、ハーブティーは食前に飲むと、より効果的なようです。
そんなオレガノの効能としては、抗菌・殺菌効果に優れていたり、胃腸の調子を整えて、消化を促進してくれたり。
鎮静作用があるため、神経性の頭痛や筋肉の痙攣、咳を鎮めてくれたり、強壮作用もあるので、心身の疲労回復にも効果があるそうで、「天然の抗生剤」といわれることもあるそうです。
そんな薬効高い、幸福の象徴でもあるオレガノ。
色を染めていくと、こんな色を見せてくれました。
身体を健やかにして、活力を与えてくれる「幸せの象徴」の色は、黄金色のようにやさしくかがやく、美しい色でした。