FUJIYOSHIDA DIARY MAGAZINE

コミュニティ

上田 潤

2022.05.12

上田潤の地域福祉とふじよしだ 22「届くもの」

〈宝島〉を開いてから、はや1ヵ月が経ちました。

お姉さんがコワーキングしているところに、おばあちゃんがお昼を食べに来たり。

近所のおじさんが一服ついでに寄っていったとおもったら、今度はその息子さんたちが遊びにきて一緒にジェンガをしたり。

だれかと繋がること、一緒にいることの幸せを日々感じています。

そんなさなか、僕は新型コロナウイルスに感染しました。

僕がやっている高齢者生活支援プロジェクト〈じばサポ〉で、病院受診に付き添ったばあちゃんがコロナウイルスに罹患していました。

40℃近い高熱、めまいと頭痛でフラフラ。

病院でPCR検査の結果陽性反応が出て、自宅療養となりました。

もちろん〈宝島〉もその間クローズせざるを得ません。

そのばあちゃんは入院療養となったのですが、今は無事回復して、自宅に戻れたとのことで安心しています。

「おにいちゃん、あたしのせいでごめんな」と何度も電話をくれました。

ばあちゃんは悪くないのに、心配をかける形になっちゃってごめんね。

お互いにこれからも気をつけようね。

そんなコロナウイルスに感染の折、なんと自宅療養の10日間、ほとんど毎日食料が届きました。

手作りのスープやおかず、手紙なんかも入っていたり。

ちなみに写真は載せきれないのでこのくらいにしておきますが、主に知り合いのおばあちゃんたちから届きました(正直食べきれないほどに)。

ほかにもいろんな人からあたたかい連絡をいただきました。

具合が悪くて、精神的にもいろんな不安が頭をよぎるなか、みんなからたくさんのやさしい気持ちが届いて、すごく嬉しくて、とても元気づけられました。

“人は助け合って生きていける”ということを改めて実感しました。

互助のタネとなるやさしい気持ちはだれもが持っているもの。

そのやさしさが循環するような暮らし方を、〈宝島〉でつくっていきたいと思います。

また明日から、持ちつ持たれつで生きていこう。

P.S.

10日間という短い期間でしたが、家から出られないという状況下での生活を余儀なくされました。シンプルに寂しいし、外に出れない行動制限はすごくストレスでした。そのくせ時間だけはあるから、いろいろなことを考えてしまうといった始末です。僕が〈じばサポ〉で多く関わる1人暮らしの高齢者が、普段どれだけ心細い生活をしているのかを少しは理解できた気がします。家にひとりでいるのはとにかく健康に悪そうなので、〈宝島〉では、高齢者の社会的孤立にも取り組んでいこうと思います。

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上田 潤

富士吉田市地域おこし協力隊

山梨県南アルプス市出身。大学進学を機に上京し、数社のジョブホップを経て2020年10月に地域おこし協力隊着任。地域福祉をテーマに、高齢者の生活支援〈じばサポ〉、高齢者との日常を綴るインスタマガジン〈しわじわ〉、自宅を地域へ開放した〈ソーシャルハウス宝島〉の3事業を運営。”共生社会の実現”を目指し、人のつながりで社会課題の解決に向き合う。

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