上田 潤

2023.06.05

上田潤の地域福祉とふじよしだ 33「フリースクール宝島」

〈宝島〉ではこの4月から、フリースクールを開校しました。
基本的には毎週木曜日の9〜16時を、子どもたちと一緒に過ごす時間にしています。

カリキュラムなどは特になく、子どもも大人も対等に一緒にいることで、人と関わる楽しさや喜びを感じてもらえたらと考えています。

運営としては僕の他にスクールソーシャルワーカーの方や、実際に不登校のこどもを持つ親御さんなどと協力して行っています。

対象は特に制限していないので、小学生から高校生まで、もっというと「こどもたちと関わりたい」という地域の方なんかも参加して、”ごちゃまぜ”の景色になることが多いです。

子どもたちは様々な事情で、学校へ行きたくない(行かない)という状態になっているわけですが、宝島には自分の意志で、楽しく通ってくれているように思います。

「こどものこんなに幸せそうな笑顔を見れて嬉しいです」
「いろんな人と関わることができる場は貴重で、ありがたいです」
「フリースクールから返ってくると、すごく楽しそうにその日のことを話してくれます」
親御さんからこんなことを聞くと、とても嬉しくて、あたたかい気持ちになります。

フリースクールの午前中は、お昼の献立決めからスタートすることが多いです。
みんなでなにを食べるか相談して、必要なものを書き出し、買い物へ行って調理する。なんてことない日常ですが、僕は家族のように過ごすこの時間がとても好きです。

近所のパン屋さんで食パンを買って好きなサンドイッチをつくったり、ラーメンをトッピングのチャーシューから仕込んだり、子どもたちにとってはやったことのないことばかりで、「自分の食べたいものをつくる」というこの活動ひとつとっても、たくさんの学びがあるんじゃないかと感じています。

午後からは基本的に自由時間。腹ごなしに外でキャッチボールをしたり、部屋の中でカードゲームやボードゲームをしたりしています。

この日は家の周りにある草花を採りに行って、墨で型抜きアートをつくるというワークショップを。近所に引っ越してきたイラストレーターさんが企画してくれました。みんなで手を真っ黒けにしました。

「せっかく一緒にいるのに、いつもなんとなく遊ぶだけだともったいないよねー」ということで、みんなでやりたいことを書き出すという楽しいミーティングをした日。季節を感じるイベントが盛りだくさんで、「これだと毎日こないとねー!」と、みんなで大笑い。宝島で過ごすこれからが、より一層楽しみになりました。

〈フリースクール宝島〉はまだ始まったばかりです。
僕に専門性があるわけでも、最新の教育法を実践しているわけでもありません。

僕らは「ただ一緒にいる」だけです。
それだけでたくさん笑顔になれるということをとても実感する日々です。

これから、より多くのこどもたちに作用できるように頑張っていきたいと思います。
気になる方がいたらぜひお気軽にご連絡ください。なにかお力になれるかもしれません。
一緒にこどもたちの未来を考えていけたら嬉しいです。

連絡先:hitonari.org@gmail.com
フリースクール宝島代表上田

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上田 潤

富士吉田市地域おこし協力隊

山梨県南アルプス市出身。大学進学を機に上京し、数社のジョブホップを経て2020年10月に地域おこし協力隊着任。地域福祉をテーマに、高齢者の生活支援〈じばサポ〉、高齢者との日常を綴るインスタマガジン〈しわじわ〉、自宅を地域へ開放した〈ソーシャルハウス宝島〉の3事業を運営。”共生社会の実現”を目指し、人のつながりで社会課題の解決に向き合う。

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