FUJIYOSHIDA DIARY MAGAZINE

教育

上田 潤

2021.09.13

上田潤の地域福祉とふじよしだ14「緊張感を持つ」

高齢者の生活支援活動『じばサポ』 でのある日の出来事です。

地域包括支援センターから電話がありました。

高齢者世帯から連絡があり、「病院へ行くのに付き添ってほしい」というご要望があったとのこと。僕はとにかく一度会って状況確認をすることにしました。

電話の後すぐにお宅へ伺い、いろいろとお話を伺いました。

昨日から主人がふらついているので病院へ行きたい。ただ、体格のいい主人を自分ひとりで付き添うのは不安。だれかに助けてほしいがどうすればいいかわからず、市役所へ電話を掛けたのだといいます。

ご本人も「なんだか体に力が入らない」と仰っていましたが、僕にはどうにも状態の良し悪しがわかりません。病院へ行くといっても何科を受診すればいいのか。ご夫婦と一緒に困ってるだけの自分に、とても力不足を感じました。

お世話になっている市立病院の方にすぐに相談の連絡をしました。

旦那さんは大きな病気で既に市立病院にかかっており、定期的に受診をしているため、その受診予約を今からに変更できるかもしれないということでした。

病院へ連絡し予約変更ができたので、ご夫婦と一緒に病院へ向かうことに。

僕はこのときやっと旦那さんがひとりで歩くのがどれほど大変なのかを認識しました。

受診の結果、旦那さんはそのまま入院することになってしまいましたが、
病院の先生が「今日受診に来てくれて本当によかった」と話していたそうです。
奥さんも多くの感謝のことばを僕にかけてくれました。

帰りの車の中、
僕はこれまでの意識を改めないといけないという反省で頭が一杯でした。

もし違った判断をしていたらどうなっていたのか…。
今日はたまたま功を奏した結果になっただけです。

自分にできること、できないこと。
自分がすべきこと、すべきでないこと。

だれの、どんな困りごとに作用したいのか。

『じばサポ』という活動の解像度をしっかり上げていくことが大事だと感じた一日でした。

P.S.

8月の終わりから、毎週土曜日に介護施設でのアルバイトを始めました。よりお年寄りへの理解を深め、介助スキルなどの専門性を高めることがねらいです。『じばサポ』含め、これからの協力隊活動へも活かせるよう学んでいきたいと思います。

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上田 潤

富士吉田市地域おこし協力隊

山梨県南アルプス市出身。大学進学を機に上京し、数社のジョブホップを経て2020年10月に地域おこし協力隊着任。地域福祉をテーマに、高齢者の生活支援〈じばサポ〉、高齢者との日常を綴るインスタマガジン〈しわじわ〉、自宅を地域へ開放した〈ソーシャルハウス宝島〉の3事業を運営。”共生社会の実現”を目指し、人のつながりで社会課題の解決に向き合う。

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