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上田 潤

2021.07.13

上田潤の地域福祉とふじよしだ12「生活支援の新しいカタチ」

ごみ捨ての難しさ

「日々のごみ出しが難しい高齢者の方って結構いるんです」

ある日、社会福祉協議会の人からこんな話を耳にしました。

おじいちゃん・おばあちゃんは、年齢を重ねていくにつれて、筋力の衰えやさまざまな疾患により、日常生活に支障が出てくる場面も多い。福祉の分野はイメージしやすいと思いますが、こんな場合はどうでしょう。

75歳でひとり暮らしのおばあちゃん。足腰が悪く、杖をついて歩いている。運転に不安を覚え、免許は返納。親族も近くにいなくてなかなか会えない。身近に頼れる人もいない。

このおばあちゃんにとって、ごみ捨てという日常行為はどんなものでしょうか。

杖をつきながらゴミ袋を持てば、両手がふさがります。その状態でバランスを崩し、転倒でもしたら受け身も取れず、大けがをしてしまうリスクも上がります。言ってしまえば、”ごみ捨てだって命がけ”ともいえる状況の中で、おばあちゃんは生活しているのかもしれません。

そんなおじいちゃん・おばあちゃんがいることを知って、なにか力になれないだろうかと考えるなかで、〈御用聞き〉という会社の取り組みを知りました。

株式会社 御用聞き:『100円家事代行』を代表的なサービスとして、東京を中心に便利屋事業を展開。電気、ガス、水道、通信に次ぐ第5のインフラになることをミッションに、だれでも気軽に頼れる存在を目指し活動。

民間企業としての営利を担保しながら、自治体や地域包括支援センター、医療・介護・福祉事業者とも連携し、各種制度の架け橋的・受け皿的な役割も果たしているところがとても素敵だと感じました。
「事業そのものが地域福祉を推進するハブになっている」というわけです。

じばサポ、はじめました。
〈御用聞き〉さんを参考にさせていただき、
僕も『じばサポ』という活動を始めることにしました。


『じばサポ
 高齢者を対象に、有償ボランティアとして生活支援を実施する活動

▽概要
冒頭のおばあちゃんようなケースは、身近に頼る人がいないということが問題の要所です。
市内にも生活支援の仕組みはありますが、お金の問題だったり、制度の壁でどうしても届かない人たちがいます。そこを解決できるよう、ちょっとした困りごとを、自分の孫にお願いするみたいに気軽に頼れる存在になれたらと考えています。

▽サポート内容
外出付添、送迎、買い物代行、掃除、草取り、スマホ・パソコンの操作補助など
日常の困りごと全般(もちろんごみ捨ても含みます)


7月1日から取り組みを開始していて、10月までの3ヶ月間をトライアル期間とします。この期間、地域おこし協力隊という行政連携の取りやすさと、リスクヘッジの観点から、地域包括支援センターからの紹介制で取り組んでいきます。トライアル期間の反省を生かした内容に改善し、10月から本格的にスタートする予定です。

実際にどんな困り事があるのか、求められている活動なのか、適正な費用感や活動中のリスクなどわからないことだらけですが、まずは僕ひとりから、小さく始めてみようと思います。

そもそも、老いることはとても自然なことだし、だれにも訪れる現象です。

にも関わらず、それによってだんだん生きづらくなってしまう世の中は、どこかが“ズレている”んじゃないかと感じてしまいます。

何十年も頑張って生きてきた人たちが、なるべく日常生活に困らないようにするためのアプローチはないものか。

そんなヒントも探しながら…。

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上田 潤

富士吉田市地域おこし協力隊

山梨県南アルプス市出身。大学進学を機に上京した後、数社のジョブホップを経て2020年10月から〈富士吉田市地域おこし協力隊〉に。
これまで〈星野リゾート〉でサービスマネージャー、岡山の倉敷美観地区に拠点を置くローカルベンチャーで地域商社事業部の立ち上げや人事を経験。協力隊着任前は、キャンプ場や研修施設を運営する会社で山中湖の施設のマネージャーを担当。そこで開かれたイベントで、富士吉田市で活動する人たちと出会い、「富士吉田の人と地域」に魅力を感じ現在に至る。
地域の人と人との関わりが拡がるようなコミニティデサインの構築を目指し、地域福祉や飲み屋街の活性化、アキナイ創りなど、好奇心旺盛に富士吉田市の可能性を感じる毎日。地域に眠っている「ネタ」を事業の「タネ」と前向きに捉え、地域を面白がるガキ大将。

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