北山詩織

2024.09.10

森でミネストローネ11「ある夏の日の森の茶会」

こんにちは。森ミネ11回目となりました。

先日、お茶や山菜の文化に触れる旅をしに、韓国に1週間行ってきました。

中国とも日本とも違う独自の文化や、実際にお茶作りや山菜を採取する人たちの考えに触れ、意見交換できたことが貴重な経験となりました。

さて、韓国に旅立つ四日前。

山梨県内に住む友人たちと集まり、森の茶会を開きました。

先日手に入れた野掛けアイテムをふんだんに使い、夏らしい茶菓子と涼やかな水出しのハーブティーを用意しました。

この日は午後から雨の予報。

お天気の様子を伺い、少しそわそわしながら準備を始めます。

時刻は10:30。

本日のゲストたちが到着しました。

久々の再会に挨拶を交わしながら本日の一杯目。

北海道土産でいただいた、日本ハッカとほうじ茶の水出し冷茶です。

穏やかなメンソールが調和した味わいでとても美味しくいただきました。

この日用意したお茶受けは二種類。

一つ目は、春から初秋にかけてと旬の長い山葡萄の新芽を使ったおにぎりです。

新芽を茎ごとサッとゆがいて塩漬けにし、刻んでおにぎりにしました。

塩味の中にほのかに山葡萄の酸味があり、夏のおやつに最適です。

続いて、久々に作った琥珀糖。

赤松、ジュニパーベリー、カラギなど森の素材を使った、今回の茶会オリジナルのフレーバーです。

カラギは沖縄のクスノキ科の植物で、葉っぱにシナモンのような甘い香りがあります。

砂糖は三温糖を使用したため、まるで樹液のようなこっくりした色合いに。

陽を受けて透き通る様子は、『森の琥珀』さながらです。

付け合わせのフェンネルシードと一緒に食べると、甘さが緩和され爽やかな余韻を楽しめます。

今回は乾燥させず錦玉羹スタイルでもちっとした食感に仕上げました。

もう一種類のお茶はカモミールベースの柑橘の入ったブレンド。

お猪口で飲むと一杯が少ないので、食べているものに合わせてお茶の種類を自由に行き来できるのが楽しいです。

友人が淹れてくれたアイスコーヒーもお猪口で。

今回の茶托に使用しているのは、チューリップ型が愛らしい檀香梅(ダンコウバイ)の葉。

今は青々としていますが、もうじき紅葉が始まります。

いつの間にか天気の心配も晴れ、森に陽が差す午後1時。

途切れることのないおしゃべりを少し休憩して後片付けをし、市内で行われる『西裏市場』というイベントに出かけました。

県内外の素敵な出店者さんが立ち並び、賑やかでとても楽しいお祭りでした。

今回は、諏訪の森自然公園(パインズパーク)内の木々の下で茶会を行いました。

近くには沢があり、水の流れる音が心地よかったです。

たった数時間の出来事ですが、忘れられない夏の思い出になりました。

寒くなる前の、まだ外で過ごせるうちにまた森に出かけようと思います。

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北山詩織

〈HERBSTAND〉スタッフ

出身地
愛知県名古屋市

プロフィール
大学でプログラミングを学んだのち、食べるのが好きなことと農業の可能性に惹かれ国内のハーブ農家を訪ねる。その中で植物がもつ様々な可能性を探究するHERBSTANDとご縁があり、インターンを経て新卒で就職と同時に移住。富士吉田に暮らして4年目。
植物たちのサイクルに合わせて、山に畑に原野に走り回る日々を送っている。富士北麓の豊かな森や湖で過ごすゆったりとした時間が休日の楽しみ。

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