
ご無沙汰してます。
夏のピークも過ぎ、朝晩は肌寒い日が増えてきた富士吉田。
先日行われた、400年以上の歴史をもつ吉田の火祭りでは、煌々と松明が燃やされ今年もたくさんの人で賑わいました。

さて、振り返ること2ヶ月ほど前。
桃のお酒を仕込みました。
山梨の名産である桃。
HERBSTANDでは、その葉っぱをハーブとして取り扱っています。果実のようにフレッシュな甘い香りがあり、乾燥させてお茶にするとビターな風味が楽しめます。
剪定された枝から葉を外していると、梅のような果実がたくさんついていました。
桃の未熟果です。

ややアーモンド型の硬い果実。桃の甘い香りはまだありません。
実験好きな私は、梅酒のようにお酒に漬け込んだらどんな味わいだろう、と思い試しにひと瓶仕込んでみました。
まずは水洗いをし、茎や葉、ヘタを取り除きます。

調べたところ、桃の種の仁には「アミグダリン」という成分が含まれ、体内で分解されると毒性を持つ青酸を発生させるそうです。
なので果実は割らずに、そのまま氷砂糖とホワイトリカーに漬け込みました。

予想では杏仁のような風味に仕上がるはずなので、香りつけにバニラビーンズを鞘ごと1本加えてみました。
これがのちのち良いアクセントに。

ビンの上までホワイトリカーを注いで、氷砂糖がゆっくり溶けるのを眺めます。
それからは数日に一回ビンを振ったり、蓋を開けてガス抜きをしたりして1ヶ月半熟成。

8月初旬、本栖湖で納涼会をした時に桃酒を初開封しました。
水遊びをして、湖畔でサウナに入った後、一休みしながらソーダ割りをちゃちゃっと用意。
アンバーな色合いとビンを開けた瞬間の甘い香りが心を躍らせます。

軽くステアして、いざテイスティング。
ん〜爽やかでおいしい!
口に入れた瞬間は熟成梅酒に似た風味を感じましたが、だんだんと桃や杏仁のような甘さが出てきて、バニラビーンズが薄く余韻を残す上品な味わいに仕上がっていました。
すごく好みの味わいに育っており大満足です。

きらきらとした見た目も涼やかな一杯。
ロックで飲んでも甘過ぎず、果実感を楽しめる味わいでした。
これからもう少し熟成させて、また秋ごろに飲むのを楽しみにしています。
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おまけ
持ち寄りで用意した、湖畔の食卓はハーブ焼きそばやソーセージ、冷麺や自家製浅漬けなど豪華なラインナップが並びました。
私は、大好きなスイカのファチェというデザートを用意しました。
ファチェは韓国のフルーツポンチで、スイカの汁に牛乳とお砂糖を入れて作る冷たいデザートです。

今回はスイカに加えてベリーやスイカ寒天をいれて作ってみました。
スイカと牛乳はあまり馴染みがない組み合わせですが、いちごミルクに並ぶくらいとても相性が良くおいしいです。
牛乳が苦手な方はソーダを入れても美味しいです。スイカが好きな方はぜひ試してみてくださいね。
