今年の富士吉田は、雪があまり降りませんでした。
昨年は、積もるほどの雪が4回くらいあったのに、今年はたったの1回だけ。
雪が降ると、雪かきをしなければいけないし、車の運転もこわくて、
いつもより少しだけ、生活が大変になります。
それでも…雪が降ったときの、なんとも言えないワクワク感や高揚感。
朝起きて、家の外が粉砂糖をまぶしたように白くなっているあの瞬間の気持ちは
「雪かきしなきゃ」
「出勤できるかな」
「渋滞しそうだから、早めに出なきゃ」
そんな現実のあれこれよりも、誰よりも先に、心に舞い込んでくる気がします。
子どものころに戻ったような、あの感覚。
そんな気持ちを連れてきてくれる雪が、今年は一度だけ。
しかも、あっという間に溶けてしまいました。
そんな少し物足りない冬が過ぎて、だんだん春の気配を感じるようになってきた富士吉田。

4月のはじめ、はじめての味噌作りに挑戦しました。
もともと興味があった、お味噌作り。
今回味噌作りの会場となったのは、いつもごはん会でも訪れている 蔵の台所 です。

今回作ったのは『米味噌』と呼ばれるもの。
材料は、大豆と、米麹と、塩。
それだけで味噌ができるなんて、と少し驚いてしまうほど、シンプルな材料です。
ちなみに、味噌にはいくつか種類があるそうです。
米味噌は、米麹と大豆。
麦味噌は、麦麹と大豆。
豆味噌は、豆と塩のみ。
そして、合わせ味噌は、それらを2種類以上組み合わせたもの。
また、熟成期間によっても呼び方が変わり、短いものは『白味噌』、長いものは『赤味噌』と呼ばれます。
白味噌は、そのまま食べたときに風味が感じやすく、お野菜と合わせるのにもぴったりで。
一方の赤味噌は、加熱しても風味が損なわれにくく、煮込み料理によく合うのだそうです。
前よりも少しだけ、お味噌のことに詳しくなりました。
これからの食卓にも、そっと取り入れていこうと思います。
お味噌の豆知識を教わったあとは、いよいよ味噌作りがスタート。
まずは、米麹と塩を手のひらでサラサラと混ぜ合わせていきます。


そのあと、やわらかく茹でた大豆を、手で潰していきました。
ころころとした、まだあたたかい大豆。
それを思いきり潰していく時間は、どこか “命をいただいている” ような感覚にもなって。
そんなことを感じながらも、実際はかなり力のいる作業でした。
普段の生活の中ではなかなかこんなふうに手を動かすこともないからか、大豆を潰していく作業は、どこか楽しくもあって。
「おりゃー」なんて思いながら、ついつい夢中になってしまいました。
わたしは豆の食感が少し苦手なので、できるだけなめらかになるように、時間をかけて丁寧に潰しました。

大豆が潰せたら、混ぜておいた麹と塩を合わせていきます。
均等に混ざるように、しっかりと揉み込んでいく作業。
大豆の水分を麹が吸っていくので、だんだんと重たくなっていく味噌ベイビー。
大豆を茹でたときの茹で汁も加えながら、さらによく揉み込んでいきました。


よく混ざったら、味噌ベイビーを丸めて、小さなお団子をたくさんつくります。
空気を抜くようにぎゅっと固めて、保存容器に押し込んでいきました。
仕上げに、カビ防止の塩を表面にふり重しをのせたら、味噌作りはひとまず終了です。



わたしはこの味噌ベイビーに『そみこ』と名前をつけました。
わたしの手の菌で育っていくから、女の子。
みそ → みそ子 → そみこ。
そみこは、いま、
お家のキッチンでひっそりと発酵中です。
がんばれ!そみこ!おいしくなるんだぞ〜!


そみこが発酵をはじめたころ、富士吉田では桜が満開になりました。
いつものお散歩コースにも春が訪れたので、桜を見に、新倉山浅間公園へ。
この場所は、富士山と五重塔、そして桜を一度に楽しめる、有名な観光スポットです。
ただ、その景色を見るためには、398段の階段を登らなければならず、
この時期は国内外からの観光客も多く、体力的にも、人混みにも、少し疲れてしまいます。
今回は人混みを避けて、晩ごはんのあとに、ゆっくり夜桜を見に行くことにしました。

食後の運動!と思い、頑張って階段を登り、ついに展望台へ到着。
この日は快晴だったので、夜でも富士山のシルエットが浮かび上がり、とても幻想的な景色が広がっていました。
季節の移ろいを感じられると、なんでもない日々も、少しだけ特別に思える気がして。
そんな時間が、わたしは好きです。


それでは、今日はここまで。
また、次のひとときでお会いしましょう。



