“食べると人が良くなる”
わたしの好きな作家さんの、とある一冊で書いてあった言葉です。
よく「人という字は人と人が支え合って〜」「恋は下心、愛は真心〜」なんて言いますが
なんとなく自分の中ではしっくりこない部分もあって。
最近は、結婚式のために食には気をつけながら生活をしていました。
そんな中スッと舞い込んできた『食べると人が良くなる』。
『食べる』ことに対して色々な考え方が生まれていた私にとって、それは本当に心に沁みる言葉でした。

わたしは自炊をすることが好きです。
料理が得意というよりは、食材や調味料を組み合わせて、自分の中での“おいしい最適解”を見つけることが好きです。
毎日の献立を立てたり、実際に料理をすると、気分転換にもなって。
そしてその「おいしい」を、夫と共有することが毎晩の楽しみでもあります。
最近ハマっているのは『すりだね』。
富士吉田グルメでは外せない吉田のうどん屋さんで、七味の代わりに用意されているような辛味です。
すりだねと初めて出会ったのは、まだ富士吉田に引越す前。
夫のご両親たちと初めて訪れた、吉田のうどん屋さんでした。
ラーメンでもうどんでも、味変することが好きな私は、いつも通りテーブルに用意されている七味に手を伸ばしました。
そのとき。
「七味よりこっちの方がうまいよ」
と、お義父さんが教えてくれて、すりだね、初体験。
七味よりも山椒や胡麻の風味が感じられ、辛いだけでない、コクと香りの良さに驚きました。
それも、お店ごとに味も見た目も違うのです。
ラー油のように油が多めだったり、サラサラと粉っぽかったり、山椒や唐辛子のピリッとした刺激が強めだったり…
お気に入りのうどん屋さんのすりだねを買って帰るのが、あたりまえ。
『すりだね』とは富士吉田市民にとって、各家庭にひとつは常備するほど、日常に溶け込む存在なのです。


まだまだ研究途中のすりだね料理ですが、個人的に美味しかったのは、豚肉をすりだねを入れた味噌とみりんで漬けて、マヨネーズで焼いた、ポークステーキ。
味噌とマヨネーズがピリッとした辛さをまろやかに包んでくれて、ごはんが進む一品に。
辛いものが苦手な夫も、これにはおかわりの手が止まりませんでした。
山椒が入っているので、麻婆豆腐などの中華料理の辛味として使うのも良いし、鰹節と一緒にポテサラに入れても和風な味付けになってとても美味しいです。
山梨のダシつゆ『ビミサン』とすりだね、少しのごま油を混ぜ、そこにゆで卵を漬けておくのもおすすめ。
大人の味玉の完成です。
お酢と砂糖、すりだねを混ぜてピリ辛のピクルスのようにしても、さっぱりして美味しそうですね。
(長芋とか漬けたい…!)
先日はトマトキーマカレーの辛味として、すりだねを入れてみました。
カレーのスパイスに胡麻の香ばしさが相まって、とても美味しかったです。
個人的に試してみたいのは、クリームチーズと和えたり、パンの生地に入れ込んでみたり塗ってみたり、なにか洋風なお料理で使ってみたいなと思っています。
おすすめすりだねレシピ、または試してほしいお料理、随時募集中です。
ぜひ教えてください。



…すりだねについて語りすぎましたね。
とにかく、食に対して、さまざまな気持ちが生まれている今、一番大切にしたいと思っているのは『旬の食材を思いきりたのしむこと』です。
“食べると人が良くなる”という言葉を目にしてから、自分の身体をつくる食事を、もっと大切にしたいと感じるようになりました。
旬のものは旬のうちに食べるのが一番美味しい、美味しいもので四季が感じられる、、、こんな贅沢なことができる人生。
なんて最高なんでしょう。
しかも旬の食材は安いのです。家計の味方にもなってくれる。
自炊をすれば、節約しながら、気分転換もできて、食で季節を楽しめる。
私にとっては良いこと尽くしです。

そんな中、先日の『相談室のごはん会』で、春野菜をテーマにしたごはんを食べました。
ごろごろしたジャガイモやキクイモ、春キャベツや新玉ねぎなどのお野菜が柔らかく煮込まれたポトフ。
こごみやスナップエンドウの緑が鮮やかな、春野菜の混ぜごはん。
ほっこりあたたかい厚揚げのあんかけ。
食感がたのしいイタドリのお浸し。
デザートには、山梨県産のいちごも!
あたたかくなってきて、スーパーにも山菜や春野菜が並ぶことが多くなってきました。
これまで、それらを使って料理することはありませんでしたが
季節のごはんを食べることで、旬の食材にもチャレンジしてみようかな、、と思ったり。
今後旬の食材に出会えたときには、素材をたのしむごはんを作ろうかと思います。
その様子も、この連載で綴れたらいいな…

4月は初めて味噌作りに挑戦したり、綺麗な桜を見たり、旬に触れたり。
季節を全身で感じる中で、新たな気持ちが芽生えた、4月のひとときでした。





