CULTURE

森口 理緒

2021.02.16

ハタオリ文化人類記08 「つくる時間と使う時間」

織物職人を毎日ちかくで見ていると、「なぜここに時間がかかるのだろう」とか、「なぜ同じものができないのだろう」など、つくられる過程で起こる様々なトラブルや滞りなどを疑問に思うことがある。まだまだつくり手や糸、機械のことを知らない証拠だと実感している。

丁寧につくることはものづくりをする人にとって当たり前な日常だけれど、ふと使い手である自分の日常を考えてみたら、物をあまり丁寧に使えていないことに気づく。手間隙かけてつくられたものを、同じくらいの気持ちで扱う時間が確保できないほどに人々は日々忙しい。

「むかしの人は良いものが何かわかった」とよく聞かされるけれど、きっとそれは、自分がもっているものをよく観察してメンテナンスする時間があったからだと思った。

ものづくりをする人たちが発信する言語は変わらないのに、受け取る側がそのコードをわからなくなってしまった現代、テキスタイルから発せられるコトバたちをきちんと受け取り、自分が発信できたらなんて素敵だろうと思ったのでした。

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森口 理緒

富士吉田市繊維産業活性化地域おこし協力隊

大学在学中、山梨ハタオリ産地のWEBサイトを運営するデザイン会社〈トリッキー〉で学生ライターをしていたことがきっかけで、繊維産業に興味を抱く。大学卒業後、富士吉田市繊維産業活性化地域おこし協力隊として活動しながら、工場とデザイナーをつなげる存在になれるよう勉強中。

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