FUJIYOSHIDA DIARY MAGAZINE

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北山詩織

2023.11.20

森でミネストローネ1 「はじめまして、森好きです」

はじめまして。

今月から月に1度記事を書くことになりました、北山詩織(きたやましおり)です。

2021年春に就職を機に愛知県から富士吉田へ移り住み、ちょうど2年半が経ちました。

平日はHERBSTANDで働き、野生的に育てたハーブや富士北麓の豊かな森で育つ植物を料理人や植物療法士、蒸留家など様々な分野のプロフェッショナルな方へ届けています。

(畑がメインだがときどき森に入って収穫。下草まで陽が入るように剪定しながら豊かな森を守っていく  撮影:Tatsuyasu Watanabe)


休日は山梨のあちこちへ出かけて森や湖畔を散歩したり、読書をしたり絵を描いたりしてゆっくり過ごすのが好きな時間です。

富士吉田は美味しい水や富士山の景観も魅力ですが、悠々とした自然の中へふらっと行ける距離感が1番気に入っています。


タイトルにもある「森でミネストローネ」は、かつての小さな憧れと、今も続く森遊びのはじまりとなる出来事から名付けました。

きっかけは覚えていませんが、高校生の頃から木漏れ日の中で切り株に座って温かいミネストローネを飲むのが私の憧れで、その絵が思い浮かんでは「いつか森でミネストローネが飲みたい」と友人に話していました。

引っ越したばかりの3月。

職場でもあり私生活でもいつもお世話になっているHERBSTANDの平野夫妻からスープジャーをいただき、念願叶って富士山の森でミネストローネを食べることができました。

(この時は森初心者だったので森に囲まれた公園のベンチに座って「森ミネ」。後日森の中でいい感じの切り株を見つけリベンジしました)


就職先で就職祝い(よろしくのプレゼント)をいただくなんて想像もしておらず、私の些細な夢を覚えていてくれて叶えようとしてくれたお2人の心遣いにとても感動しました。

(ちょうど富士桜やコブシの花が咲いていました)


そんなこんなで「森でミネストローネ」は、私の森遊び1stステップだったのです。

この記事では森でミネストローネを飲むように、あまり装備も心構えもなくカジュアルに森や湖で過ごした時間や、ハーブや植物を使った実験クッキングについてのお話をしていこうと思います。


▼今までの森や湖畔でのひととき

冬の夕暮れ時の山中湖で餌をもらえると思った白鳥が近づいてきた様子。

河口湖と山中湖に挟まれた富士吉田はどちらも気分次第で行き放題。たまに遠出して本栖湖まで出かけると水の透明度におどろきます。

(ほうれん草と自家製チーズのラビオリ。セージバターが爽やかに香る)


美味しいものをつくって友人達と外で食べるアウトドアダイニングは夢のような時間。

この日は生まれて初めてパスタを粉からつくりました。セージバターソースは王道だけどやっぱり好き!


オイルパステルとスケッチブック、興味のある本はピクニックの必需品。

出先で絵を描く時には、パッと描けてパッとしまえることがとても重要です(突然の雨に降られた経験談)。

オイルパステルは塗り込むことで油彩のような質感になり、色を重ねて自分の描きたい色をつくり出す楽しみがあります。

自分で描くのも好きだけど友人や家族の描いた絵を集めるコレクターでもあり、いつもちょっと強引にスケッチブックを渡しては絵の下のサインまでしっかり頂戴しています。

その日の天気や話した内容、咲いていた花の名前がみんなの絵を見るたびに鮮明に蘇ります。

こればっかりはやめられません。私の宝物です。



▼これまでのハーブ実験記録

ハーブや旬の果物でつくるアイスクリームや、ハーブの琥珀糖などお菓子が大半。

松葉に棲む乳酸菌のみで発酵させる松葉サイダーもおもしろくて自由研究におすすめです。

キウイとディルのアイスクリーム。思いつきレシピだったので甘味が少し足りなかったのですが、さっぱりとしていてこれはこれでありでした。

桃とレモンバーベナのソルベはまた作りたい黄金コンビ。

「黒文字&ほうじ茶フレーバー」と「モミ&柚子フレーバー」の琥珀糖。

ハーブの天然色素でついた色は美しい鉱物のようで、シャリっとした食感にハーブが優しく香ります。

モミの小枝で作ったモミヨウジは折れやすく、慎重に慎重にやっと口に運べた時の喜びはひとしお。

琥珀糖をより深く味わって食べることができました。

材料調達に森で収穫するところからはじまるワイルドクッキングです。

こんな調子で何者でもない私ですが、富士吉田での自然にまつわる過ごし方を毎月お届けしていけたらと思います。

「森ミネ」どうぞお付き合いよろしくお願いいたします。



▼おまけ

 最近、最後まで読めた本

「彼女の名前は」 チョ・ナムジュ

「女ふたり、暮らしています。」 キム・ハナ、ファン・ソヌ

「美味しい木の実ハンドブック」 おくやまひさし

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北山詩織

〈HERBSTAND〉スタッフ

1998年愛知県生まれ。大学でプログラミングを学んだのち、食べるのが好きなことと農業の可能性に惹かれ国内のハーブ農家を訪ねる。その中で植物がもつ様々な可能性を探究するHERBSTANDとご縁があり、インターンを経て新卒で就職と同時に移住。植物たちのサイクルに合わせて、山に畑に原野に走り回る日々を送っている。富士北麓の豊かな森や湖で過ごすゆったりとした時間が休日の楽しみ。

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