FUJIYOSHIDA DIARY MAGAZINE

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藤崎 仁美

2024.05.31

草木とともにあるくらし26

5月の暮らし

5月に入り、身の回りのハーブや草花たちがどんどんと美しい姿を見せてくれるようになりました。

近くを通ると涼やかでいい香りのする、小さなスズランたち。

奥ゆかしい和風の雰囲気が漂うシラン。繊細なフリルがお洒落で、可愛いです。

越冬したハーブのタイムも、ちいさくて可愛いお花をつけています。

オレガノも元気いっぱいです。かなり増えているので、今度、一部を草木染めしようと思っています。

毎年咲いている芍薬のお花もいよいよ咲き始めました。

つぼみには蟻たちも集まっているので、きっと強く惹かれるほど蜜の香りがするのでしょう。つぼみのままでも可愛いけれど、大輪の花が咲く様子はもう本当に可憐で綺麗。

たくさんの色にあふれ、濁りも疲れも汚れもない緑色がまぶしい、のびやかでフレッシュな気持ちのよい季節がやってきました。

そんな5月に入って、私はやっと藍の種まきをしたり、

毎年好きで行っている八ヶ岳のハーブ園まで、ハーブの苗を買いにいったり。

やりたいこともたくさんあって、なんだか忙しい月でした。

そんな5月は私にとってのイベントがいくつかありました。

ひとつめは、今通っているパターンメイキングスクールの、ギャラリー展があったこと。

半年くらい前からマイペースで通っている、パターンメイキングスクール。

現在名前が「服を作る学校」となっている、リネンのアパレルブランドのwafuさんが運営されているパターンメイキングを学ぶスクールです。

そのスクール生と先生がパターンから自分のサイズのお洋服を作成し、それらの作品がギャラリー展というイベントとして、wafuさんの店舗さんにて素敵に展示してもらえたのでした。

今回はギャラリー展の企画が決まってから、各自リネンの布を選ばせてもらうことから始まったのですが、私はこの素敵なリネンを選びました。

布が素敵でも、使い方によっては、魅力が半減してしまうかもしれない。

ちょっと肉厚で、ハリがあって、甘さとか繊細さよりも、もうすこししなやかな強さのある布。

どうしたら、この布の素晴らしい美しさが失われずに、生かせる形になるのだろう?と考え始めました。

一応、私は直前に習ったばかりのドレス原型を生かしたワンピース、というお題があったので、その型からあまり離れないように考えました。

私の中で出来てきたイメージは、ギャザーを使うような可愛い感じやエレガントな雰囲気ではなく、もっとシンプルでクリーンな感じにしたい、というものでした。

なので、ギャザーではなく、タックを使うことにしてみたり、スカートもギャザーやフレアというよりは、目立たないけどシルエットが綺麗になるようにしたかったので、はぎあわせてみたりすることに。

絵を書いてから先生に相談して、アドバイスしてもらったり直してもらったりしました。

パターンが決まったら、今度は一度、シーチング布でトワルをつくって、確認します。

そして修正をしてから、本番を縫っていきました。

布がぎりぎり足りてほっとしました。

そして縫い終わり、完成しました。

皆さんそれぞれにとても似合いそうなお洋服たちが仕上がっていました。

実際に仕上がって試着してみると、「ここはもう少しこうしたらよかったな・・」とか、「もう少し綺麗に縫えたらよかったな・・」などと思うところは出てきたのですが、まだまだ初心者なので、パターンメイキングの奥深さと難しさを知ることができたことも含めて、ありがたい機会でした。

身長が低いわたしに合わせてつくったので、サイズは小さめです。前開きのワンピースになりました。

こうして展示していただいて、恥ずかしいような気持ちもありつつ、服は誇らしげでした。

会場には、皆のつくったトワルと型紙、そして縫いあげた作品が並びました。

こうして完成品を飾ってもらって、自分も眺める機会をいただき、ありがたいなぁと感じました。ワンピースの完成までは間に合うかとドキドキもしていたので、ほっとしました。

そんなイベントが1つ目。

そして、私にとっての5月の2つ目のイベントは、草木染め経験者の皆さんと、さくらんぼ染めのワークショップをしたことです。

昨年から草木染めの会に来てくださっている皆さんには、今回は好きなものをお持ちいただいて、(無い方にはこちらでご用意もさせていただいて)今年のさくらんぼ色のトップスを染めていただきました。

Tシャツの方、ブラウスのお持ちの方など、それぞれに素敵に染めてくださいました。

素材によっても色味が違って、どの色も素敵でした。

経験者の皆さんなので、染めには慣れていらっしゃるのも心強かったです。

こうして共に植物からの色を味わう機会に参加してくださること、本当に嬉しいです。

草木の色を着る、という新しい体験もここから楽しんでいただけるのではないかなと思っています。

そして3つめのイベントは、いのちの草木染め・基礎講座の2回目を開催したことでした。

全4回の連続講座の2回目として、今回は春の草・よもぎ染めをしていきました。

参加者の方には平日の方と土日希望の方といらっしゃったので、複数回の開催となりました。

先月はさくらんぼの枝、今月はよもぎの葉っぱ。草木染め基礎講座では、毎月、違った草木の部位を染めていただこうと企画しています。

草木染め講座の時期は、ちょうどよもぎの旬真っ只中。この時期のよもぎはやわらかくて、草餅にも使われています。

手でさわると、ふわふわしていて、香りも緑のいい香り。

そのよもぎの、若い部分の芽を摘んでいきます。根っこから抜いたりせず、下の方を残しておくので、またすぐに伸びてくれます。

会場の明見湖は、先月よりもぐっと新緑深くなり、気持ちよい風も吹いて、水がさざなみ立っていてとても綺麗でした。一か月の写真を見比べてみると、随分と青々としてきた印象です。

ありがたく、参加者の方もよもぎを持ってきてくれたので、一緒に煮ていきました。部屋のなかはよもぎの香りでいっぱいです。

今回は、シルクだけでなく綿・麻という素材違いのコースターとランチョンマットを染めていただきました。

室内灯のもとで色を見るのと、自然光で見るのとでも色はかなり違って見えるので、染めの際には外に出て色を確認します。草木の色は、外で見るときらきらして見えます。

今回は、二種類の鉱物を使って、媒染の色の違いも体験していただきました。

染めたての布が、ここちよい風にそよいでいました。

こうした4回の基礎講座のなかで、なにか草木染めとの距離感が縮まったり、草木たちを見る目が変わって来たり、少しでもいい体験となっていたらいいなぁと願っています。

このような感じで、今月は、私にとって盛りだくさんなひと月でした。

草が勢いよく萌え出づるように、私の中にも、いろんな予定や、やってみたいことなどがどんどん湧いてくる季節でしたが、目まぐるしく過ごしてしまうのではなく、そのつど呼吸をととのえながら、ひとつひとつを大切にしていきたいな、と改めて思いました。

そんな5月でした。

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藤崎 仁美

1989年名古屋市生まれ。大学ではフランス語を専攻。大学在学中、〈フジファブリック〉のイベントのために、はじめて富士吉田へ訪れる。卒業後は愛知県のエンジニアリング会社で総務を経て、社内異動によりNX(3DCAD)の講師を務める。
そのころ、仕事のかたわらで週末京都の学校に半年間通い、草木染めや手織りを体験。染織や自然と親しむ暮らしがしたいと思うようになる。そして、2015年、〈宮下織物株式会社〉へ入社するために富士吉田市へ移住。未経験から、ジャカード織物の機織り職人として6年間勤務し、2022年春に退職。
現在は、染料植物を育てて草木染めをしたり、植物と親しむ暮らしを楽しんでいる。

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